平成記念美術館ギャラリー 第100回 企画記念展「藝術の模索-東京藝術大学 平成藝術賞 受賞作家8人の現在」ワークショップイベント
【イベント概要 】
心理療法でも使われる「箱庭」では、内側が青い木箱の中に、砂と玩具やオブジェを入れて箱庭を作ります。人や動物、木、家、車、飛行機など、人形やフィギュアがよく用いられ、具体的なモチーフを模った物が使われることから、物語性を帯びて見えることが特徴です。
一方、芸術実践である「おく」は、身の回りのあらゆる物を置くことで作品を作ります。お皿やビン、定規、紐、クリップなどの日用品が、複数の制作者によって再解釈され、意味や機能の不確かな正体不明な物々として現れます。
「箱庭」と「おく」は決められた場に物を置くという点でよく似ていますが、その特性は異なります。モチーフの意味によって物語性が強く現れる「箱庭」と、複数人が関わることで物と意味のつながりを不安定にする「おく」。
このワークショップでは「箱庭」と「おく」を連続して体験し、物体と物語のせめぎあいの中で、行為の類似を手がかりに、価値観の境界をゆらしながら考えを巡らせていきます。期間中はアーティストの諸岡亜侑未と藤中康輝(Oku Project)のほか、哲学者の清水将吾さんが在廊し、対話を通して思考と体験の充実を目指します。
第一部〈箱庭〉
「箱庭」を作る。
・箱の中にフィギュアや物を自由に選んで置くことができる。
・箱の中の砂は自由に動かしてよい。
・箱の外に物を置いてはいけない。
・制作時間は30分を目安とする。
第二部〈おく〉
『おく』とは向かい合う人が交互にものを置くことで作品を作る実践です。
・場には2つの「箱庭」が置かれている。
・礼をして、ジャンケンで先手を決める。
・自分の手番のプレイヤーは場に1つ「もの」を置く。
・置き終えたらカウントを1つ下げて、手番は相手に移る。
・これを繰り返して、カウントが「0」になるまで続ける。
・全てのプレイヤーのカウントが「0」になったら、礼をして終える。
・それまでの手番で置かれた「もの」を故意に動かしてはいけない。
・声や表情、身振りで意図を伝えようとしてはいけない。
・集められた「もの」は実践後に全て持ち主に返却する。
【開催日程】
2025年10月17日 13:00-15:00/15:00-17:00
10月18日 13:00-15:00/15:00-17:00
【会場】
平成記念美術館ギャラリー 地下一階大会議室
〒156-0053 東京都世田谷区桜3-25-4
*地下一階まではエレベーターがございません。お手伝いが必要な方は事前にお問合せ先のメールアドレスへご連絡ください。
https://www.heiseikensetu.co.jp/gallery/
【ワークショップに参加する】*要予約
参加費:1人2000円 / 時間:1回2時間程
下記予約フォームよりお申込みをお願いします。
予約フォーム> https://forms.gle/SpsHhf4hx3qvuneRA
【ワークショップを鑑賞する】
入場無料・予約不要 イベント開催中は自由に出入りできます。
【お問い合わせ】
[email protected](諸岡亜侑未)
企画: 諸岡亜侑未(箱庭プロジェクト)/ 藤中康輝(Oku Project) ゲスト: 清水将吾(哲学博士)
箱庭プロジェクト
心理療法の一手段として使われる「箱庭」を借用し、様々な人と多様な方法で箱庭を制作しながら、表現するという行為について、またそこに伴う心理的な過程を探っていくプロジェクト。諸岡亜侑未主催。
おく
“2人以上の人が交互にものを置く”ことで作品を作る実践。既製品彫刻の共作や即興演劇、ボードゲームのようにも見えるこの実践は、ルールによって環境や物や行為から意味を引き出す試みを誘発し、同時に機能不全を起こすことで、思いがけない作品を立ち上げることを目指している。クリエイティブユニットOku Projectによって2017年に開始。
https://okuwork.myportfolio.com/oku
清水将吾
哲学博士。多摩美術大学リベラルアーツセンター准教授。哲学を研究しながら、対話の活動も行っている。著書に、『左右を哲学する』(2024年)、『大いなる夜の物語』(2020年)がある(ともに、ぷねうま舎)。